気に入らないとすぐに泣く。こんなに自己中心的で、将来大丈夫か不安・・・。

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mamaライフバランスプロジェクト(ママバラ)
公式アンバサダーの田中(林)由香里です。
何回言っても言うことを聞かない。
やっとできたと聞いたと思ったら、また聞かなくなった。
気に入らないとすぐに泣く。こんなに自己中心的で、将来大丈夫か不安・・・。
喃語だった乳児期からたくさんの言葉のシャワーを浴びて、どんどんお話しが上手になる幼児期。
小学校に通い始めてお友達ができ、少し親離れが始まる学童期。
”○○する(しない)って、ママとのお約束ね!”
ニコニコ元気にお返事したのに、お約束したのに・・・。
こんな時、お子さんにどのようなお返事していますか?
□ お約束したのに、どうして守らなかったの?
□ 片付けなさいって言ってるでしょ?捨てるよ!
□ 怪我をして痛い思いをしてほしくないから言ってるのに!
お爺ちゃんやお祖母ちゃんと一緒に暮らしていても、近くにいて手を借りられる人がいたとしても、出てしまった言葉をなかったことにするお手伝いはなかなか難しいですね。
母親として妻として、仕事をしていたら働く人として、子どもが成長すると関わりがでる子ども会やPTAといった地域での自分、そして一人の人間としての自分、親から見た子供としての自分・・・などなど、たくさんの自分をこなしながらの忙しい毎日。
いちいち子どもの目線でなんて、やってられない!!
私はそう思っていました。
今回のテーマ。いつまで続く、自分勝手な行動
小学生くらいまでは甘やかしていいって聞いたけど、厳しくしないとやはりだめなんじゃない?
このままじゃ、躾をする時期までに我儘が通り過ぎて躾ができなくなるんじゃ?
そんな不安を持ち始めるイヤイヤ期へ突入する”魔の3歳児”
娘が2~3歳だった時。同じ年ごろの子のいるママが、会うたびにいつもため息をついていました。
”おもちゃを片付けるように言ったのに、全くできない。”
”この時間までね、って約束したのに時間にやめさせようとするとキレる。”
”ご飯食べなさいって言っても、食べようとしない。おやつを食べてるわけじゃないのに。”
”静かにできないなら連れて行かないって約束したのに、おもちゃ売り場でひっくり返って泣く。”
などなど。
何度言っても伝わらない、理解できていないわけではなさそうなんだけど。ただ嫌って言われても、本当に自己中(怒)
理由を聞いてもただ泣くだけで、こっちも泣きたくなる・・・。
こんな時、どうしたらよいのでしょう。
子どもの行動の理由は、年齢が上がるととともに変化します。
こんな心理実験があります。
幼児期の子どもを2人、ボールを使って遊ばせます。
ボールをA・Bのどちらかの箱に隠すゲームをしてもらい、2人でどちらに入れるかを決めて隠します。Aに入れたとします。
2人のうち1人を外に呼び出し、お部屋に残った1人にボールをもう1つの箱Bに隠し直させます。
そして、質問します。
”お友達が帰ってきて、ボールってどっちの箱に入れたっけ?って聞いたら、なんて答えると思う?”
Aに決まっていますよね?お外に出ていた子は、Bの箱に移したことを知らないから、Bなんて答えるわけがないですよね。
ですが、”Bに入ってるっていうよ。だってさっき、Bに入れたよね?”
と答えるのです。
その場にいなかった他者がどう考えるか、という他者の視線は成長と共に獲得する能力です。相手の立場を考える、ということは生まれつき備わっている能力ではないということです。
では、どうやって周りの困ったを自己中心性の中にある子どもに伝えるのか。
周りの困った、ではなく、あなたの困ったを想像させる
私がまだ独身だった時、知人がBBQに誘ってくれたので参加しました。
そこに、2人の男の子を連れたご夫婦がいらっしゃいました。
お父さんの趣味で川魚を釣るのが息子さんも大好きだったようです。お父さんが釣った魚を川べりに小さないけすを作って泳がせていました。
帰り支度をしていたら、弟くんが私のところに来て
”僕、あのお魚をお家に持って帰るの。でも、ママはだめっていうんだ。こっそり持って帰るからバケツに入れるの手伝ってくれない?”
めっちゃくちゃ困りました。その時たぶん、こんな対応を私はしたと思います。
”ママ、だめって言ったんだよね?○○君、ママにわかったってお返事したんでしょ?怒られちゃわないかな?”
子どもはそんな昔のことはどうでもよいといわんばかりに、
”うん。約束したよ。でも、連れて帰りたいの。だから連れて行くの。”
困惑していたらこの子のパパが来て、
”お家に連れて帰ると、お魚さんはお父さんとお母さんに会えなくなっちゃうよね。○○はお父さんとお母さんに会えなくなっても、よそのうちに行きたいかな?”
○○君は、少し悲しそうな顔をして”僕、嫌だから川に返す。”と言いました。
私の対応は他の人、という視点が獲得できている前提の対応。
この子のパパの対応は、他人事を自分事に置き換えて考えさせる対応。
会話量はそれほど変わらないのに、子どもの行動はまるで逆でした。
自己中心性を否定せず、肯定的な言葉をつかう
私の例のように、
”怒られるからしない(する)”という気持ちでルールを守らせることはできなくはありません。ですが、いつどういう理由で怒られるかがわからないので、怒られたら考えるという他律的な子どもに育ちます。
何かを学ばせたいと思うときは、お子さんをよい気持ち・楽しい気持ちにさせること。自分事として想像しやすい語りかけをしてみてはいかがでしょうか。
例えば、
□ お約束したのに、どうして守らなかったの?
→ 約束を守ると、楽しくいられるね。どんなお約束だったら、守れそうかなと子どもにも提案を持ちかける。大人が一方的に約束を押し付けないようにする。自分で考えた約束は子どもは覚えています。
□ 片付けなさいって言ってるでしょ?捨てるよ!
→ 片付けしようと誘って、最初に少し手伝う。子どもって遊ぶのも1人ではつまらない寂しい。大人も誰かに手伝ってもらえると、嬉しいですよね。家事とか育児とか。
□ 怪我をして痛い思いをしてほしくないから言ってるのに!
→ 実際に痛い思いをしていないので、理解できません。命にかかわらないレベルの危険なら、体験させてみるのもその後、何度も言わなくてもよくなる方法の1つです。命の危険にかかわる危ないことをしたとき、しそうになった時に本気で叱ってください。子どもはそれで自分を大切にしてくれていること、愛されていることに気づけます。
もし心に余裕がなくて怒ってしまっても、自分を責めないでください。
完璧な人ってどこにもいないし、悪いなと思ったら素直に子どもに”ごめんね”と伝えることの方が大切です。
そして、ギュッと抱きしめる、大好きだよなど言葉で表現するといった愛情表現を繰り返してあげると、子どもは自分のいいことを表現しやすくなります。こちらの話も聞こうとてくれるようになります。
我が家では毎朝の挨拶は、
”○○ちゃん、今日もかわいいね。大好きだよ。お母さんの大事な、○○ちゃん。”
です。うっとおしそうにされるとこちらが寂しくなることもありますが、しばらくは続けるつもりです。
【ライター】
一般社団法人 未来学校 未来授業実行部
ACE認定 チャイルドマインダー、チャイルドアートセラピスト
JADP認定 チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラー
国家資格 キャリアコンサルタント
ママバラ公式アンバサダー 田中(林) 由香里 【たなか(はやし)ゆかり】
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